東京都では年に一度、都内に勤務する技能者の中でも極めて優れた技能を持ち、且つ他の技能者の模範と認められる方々を「東京都優秀技能者(東京マイスター)」として認定し、東京都知事賞を贈呈しています。今回は、令和3年度東京マイスターに認定されたプリント基板組立工の木原秀真様が勤務する東芝ディーエムエスへ。技能に対する姿勢やモノづくりの世界を目指す若者たちへの思いなどについてお話しを伺いました。
数々の受賞歴を誇る
社内で初めての「東京マイスター」受賞!
東芝ディーエムエスには、さまざまな資格や受賞歴を持つ社員が数多く在籍しています。私自身、1級電子機器組立て技能士をはじめ、東芝グループが開催する全東芝テクニカルコンテストの最上位である優秀賞、IPC※はんだ付けコンテスト日本1位・世界大会2位など、受賞歴に恵まれてきました。その中で、「東京マイスター」は社内初の快挙なので非常に嬉しく思います。
また日頃の業務と並行し、技能検定の補佐員を約10年務めると同時に、国内外の協力企業の作業員の方々に対し基板製造や改修、環境整備などの指導も行っています。こうした取り組みも総合的に評価され受賞につながったと思うと、大変光栄に感じます。
※IPC:Institute for Interconnecting and Packaging Electronic Circuits
基板に多様な部品を取り付けるには
はんだ付けの高度な技術も必要です。
鉄道車両の制御ユニット、自動改札機、エレベータ、テレビ局の放送設備など、社会インフラを支える製品に使用されるプリント基板の設計・製造、基板実装、試験、保守・改修までワンストップで提供することが当社の主要業務です。私は作業長として、基板実装の製造における作業や納期の管理、人財育成などを担当しています。
基板実装では、様々な部品を基板上に取り付けるはんだ付け工程が重要となります。基板のコンパクト化や高密度化が進む中、機械化が進んでいるとはいえ、いまだに手作業も必須となる工程です。基板の上に数百の部品を実装する製品もあり、顕微鏡を使った作業も珍しくありません。はんだの量や作業手順、コテをあてる時間など、繊細で高度な技術が求められます。社会インフラ製品は安全最優先の製品でもあり、確実な作業を徹底しています。
社会インフラの安全を支える、
その意義や技術力を伝えていきたい。
社会インフラ製品は日常生活で接する機会も多いもの。自分が携わった基板がどこにどう組み込まれ、どのように社会に役立っているかを目にしたとき、心からやりがいや社会的意義を実感できるのがこの仕事の魅力です。
こうした魅力を感じてもらうため、現在は後進の育成にも注力しています。当社では技能大会への参加や技能検定の取得を積極的に推奨しており、新人のうちから様々なことに挑戦できる風土があります。培ったスキルを発揮する場が与えられることで成長速度も早まります。
これからの未来を担う若い皆さんにも、多くの挑戦や仕事を通じて私と同じような喜びを体験していただき、日本の技術力の高さを世界に向けて発信していってほしいと願っています。
東芝ディーエムエス株式会社とは
社会インフラ関連事業を担う東芝府中事業所の中で、特に鉄道やエレベーター、発電所などにおける制御システム向け基板を提供。プリント基板の設計、基板実装、試験、改修・保守までワンストップで実現。人財育成においては、各種研修制度やOJTに加え、資格取得や、東芝グループ及び社外の競技会への積極的な参加促進により、多くの有資格者、受賞者を輩出している。
※東芝グループでは「人材」を「人財」と表記し、「人財」こそ東芝グループの最高資産と位置づけている。
社名 | 東芝ディーエムエス株式会社 |
---|---|
会社所在地 | 〒183-8511 東京都府中市東芝町1(株式会社東芝 府中事業所内) |
連絡先 | TEL: 042-333-2620(代表) |
ホームページ | 東芝ディーエムエス株式会社のHPへ |