練習を重ねる中で磨き上げた、技能と自信 catch
#129

若年者ものづくり競技大会(フライス盤)(前編)

練習を重ねる中で磨き上げた、技能と自信

ものづくり部 部長 わざねこ

20歳以下のものづくり分野を目指す若者が技能を競う「第21回若年者ものづくり競技大会」が、2026年8月1〜2日の2日間、富山県で開催されたよ。東京都立中央・城北職業能力開発センター板橋校の2年生・清水啓佑さんが、フライス盤の競技職種に挑戦!大会出場に向けた練習の様子や大会にかける意気込みなどについて伺ったので、指導員の二宮佑紀先生のお話と併せて紹介するね。

若年者ものづくり競技大会とは

職業能力開発施設や工業高校等において技能習得中で、企業などに就業していない原則20歳以下の若年者を対象に、技能競技(15職種)のレベルを競い合う大会。若年者の技能向上と就業促進を図るとともに、若年者の技能分野への興味喚起を図り、その裾野を拡げることを目的としている。

若年者ものづくり競技大会とは

東京都立中央・城北職業能力開発センター板橋校

1960(昭和35)年に開設された板橋校は、新たに就職しようという人や転職を希望する人、また職業能力の向上を図ろうという人が専門技術を習得するための職業訓練を行う公共職業能力開発施設。機械加工をはじめ、自動車車体整備、自動車ボディエンジニア、IoTシステム、ネットワークプログラミング、三次元CADなど、多彩な訓練科目を設置、訓練期間6カ月の短期課程と1年および2年の普通課程の科目がある。

東京都立中央・城北職業能力開発センター板橋校

兄の背中を追って東京都立中央・城北職業能力開発センター板橋校
機械加工科/清水 啓佑さん

兄の背中を追って

清水さんがものづくり分野を目指すようになったきっかけは、お兄さんの影響だそうだよ。
「2つ上の兄が職業訓練校で機械加工の技能を身につけて仕事をしていますが、その姿を見て、実践的な知識や技術が習得できて、就職率も高い板橋校へ入学したいと思うようになりました。」
今2年生の清水さんは、「平面研削盤」という加工機械について学んでいるんだ。
「高速で回転する円盤状の砥石で金属のワーク(加工物)をミクロン単位の精度で研磨する加工機械で、その基礎的な知識と技術を習得しています。」

準備期間2カ月"

準備期間2カ月

「若年者ものづくり競技大会」への出場は、先生から出てみないかと声をかけられたのがきっかけ。
「準備期間は約2カ月で、大会に出場すること自体、大きなチャレンジです。周囲の期待もあり、プレッシャーが大きく、最初は不安だらけで、覚悟を決めるまでに時間がかかりました。」
清水さんはまず、前年度の課題製作に取り組むところから始めたんだ。
「課題内容が異なるものでも、作る際の基本的な考え方や動作は同じです。練習で繰り返し課題と向き合うことで、作業プロセスを体に馴染ませれば、新しい課題にも対応できるようになります。」
清水さんが実際に準備期間に加工・製作した課題の数は、20以上だって。すごいね。

スイッチが、入る

スイッチが、入る

競技課題は、大会の1カ月前に公表されるんだ。
「自分一人で課題図を見て、加工・組立の具体的なプロセスを考えるのはまだ難しいので、職業訓練校の先生に相談し、どのようなアプローチで作業に取り組めばいいのか、アドバイスをいただきました。」
まず時間をかけて正確に加工・組立を行い、完成できるようにするそうだよ。それから徐々に作業時間を縮める練習を積んでいくんだ。
「競技時間内に仕上げられるようになるのか、最初は不安でしたが、ひたすら課題と向き合い、一つ一つの作業に慣れるまで練習を重ねると、時間内に収まるようになりました。“これは、いけるんじゃないか”という手応えを感じたあたりからスイッチが入り、今は、最後の仕上げに取り組んでいる段階。大会本番まで焦らず、いつもどおりの気持ちで臨みたいと思います。」

実力で、判断中央・城北職業能力開発センター板橋校
機械加工科/二宮 佑紀先生

実力で、判断

清水さんには、若年者ものづくり競技大会で通用する実力が十分にあったので、出場を打診したそうだよ。出場経緯について、指導員の二宮先生に伺ったので、紹介するね。
「フライス盤については、清水さんが学校内で誰よりも知見・技能を備えています。当校には、技能五輪全国大会で受賞経験を持つ先生がいらっしゃるので、加工工程や組立方法を相談し、そのやり方が選手本人に合っているかどうかを検討、微調整を加えながら、最適な方法で練習を指導しています。」

成長を感じた、準備期間

成長を感じた、準備期間

清水さんは、この2カ月の準備期間で、かなりレベルアップしたそうだよ。
「中盤以降は自信もついて、1週間前くらいから熱量がグッと上がってきました。これまで厳しい場面や挫折を味わう瞬間もあったと思いますが、その経験を通じて挫けない心が養われたと思います。機械加工というのは、自分の技術力が上がっている実感がなかなか掴みづらいもの。でも、そうした不安と向き合いながら練習を重ねることで、細部までしっかり目が行き届くようになり、技術的にも精神的にも確実に成長しています。今の持てる力を存分に発揮し、悔いのない勝負をしてほしいと願っています。」


大会開催まで、あと少し。最後の仕上げに向けたラストスパート、ぜひ頑張ってほしいな。応援しているよ。
学校名 東京都立中央・城北職業能力開発センター板橋校
所在地 東京都板橋区舟渡2-2-1
連絡先 TEL:03-3966-4131
ホームページ 東京都立中央・城北職業能力開発センター板橋校のHPへ

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