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手仕事が生み出す感触、 <br>座り心地を追い求め、 <br>技術と個性に磨きをかける。
#24

家具職人

手仕事が生み出す感触、
座り心地を追い求め、
技術と個性に磨きをかける。

株式会社KOMA 家具職人
遠藤隼さん

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足を組んで本を読みながら長く座っていても、心地よく過ごせる木製の椅子。そんな家具を手仕事で作りあげる、KOMA株式会社の遠藤隼さんに、ご自身の歩みやものづくりへの想いなどについて伺いました。

好きなものづくりの世界へ株式会社KOMA 家具職人
遠藤隼さん

好きなものづくりの世界へ

もともとものづくりが好きで、最初に浮かんだのが建築家だったことから、大学は建築学科に進みました。就職の際は、手に職をつけて好きなことを仕事にしたいと思い、公共施設の椅子を手掛ける大手家具製造会社に入社しました。最初は営業に配属され、2年目に工場へ異動となりましたが、直接ものづくりに関わることはなく、30歳を目前にして、自分の生涯の仕事を考えた時、自ら手を動かすものづくりに、再度チャレンジしようと決意しました。いろいろ調べていく中で、日本で有名な家具工房としてKOMAに興味を持ち、代表が書いているサイトの記事を読んで、仕事や社員に対する熱い想い、ものづくりの真髄に触れる言葉に心を動かされ、募集年齢ギリギリのタイミングで、履歴書を送りました。

鍛錬を重ね、手先の感覚を身につけていく

鍛錬を重ね、手先の感覚を身につけていく

手先には多少自信があったのですが、道具を使うことも含めて、ものづくりは、一からのスタートでした。特に手道具に関しては鍛錬が必要です。技能検定も受け、一定のスキルはあると思いますが、鉋や刀は練習し続け、仕事を任されるようにならないと、実際に使える技術にはなりません。工房で扱う家具は、一つ一つがお客様の手に渡る大切な製品。だから、プロとしての力量を持っている者だけが製品づくりに携わることができます。そのステージに上がれるようになるには、自分の時間を使って地道に練習しなければなりません。それを継続することで、徐々に道具を扱う際の感覚が身についていきます。正直、まだまだ見習いですが、教わったことや言われたことが、手の感覚としてわかる瞬間があります。

作品づくりと向き合う中で、成長していく

作品づくりと向き合う中で、成長していく

KOMAには「毎月自分の作品を作る」という練習と作品づくりが一体となった制度があり、そこで製作した作品は、会社が買い取り、「若い衆シリーズ」として販売されます。一人ひとりがオリジナルの個性を持った職人集団を目指す当社の人材育成の一環で、月一回の作品発表の場には、社員全員が集まります。作品づくりは、仕事を終えた後の2時間程の自由時間や工房が自由に使える休日に、各々が取り組んでいます。家具職人に限らず、ものづくりの職人は、真面目に正直にものごとと向き合います。それは、同僚を見ていても強く感じます。手を抜くとか、効率性を優先するのではなく、常に何が正しいのかを考え、正直でありたいと考えています。

遠藤さんのおしごと内容

  • 道具の練習

    道具の練習

    出社すると、その日に使う道具の練習に取り組みます。道具を使いこなせるかどうかで、仕上がりは全く違ってきます。

  • 家具づくり

    家具づくり

    家具製造は、チーム一丸となって取り組みます。注文内容によって製造する家具は変わります。

  • 作品づくり

    作品づくり

    「若い衆シリーズ」で販売する作品づくりでは、学んだことを活かしたり、自分が作りたいものに取り組んだりします。

  • 管理業務

    管理業務

    前職の経験を活かし、店舗スタッフと工場の仲介や、納期管理などの管理業務を担当しています。

すべてが、関わり方次第

すべてが、関わり方次第

KOMAは家具工房ですが、家具を作ること以外に、総務や人事など、会社としての業務についても、みんなで分担しています。自分には前職での経験があるので、週に1度、店舗に入り、工場との橋渡しとして管理業務などを担当しています。 すべてが自分の関わり方次第。チャレンジしたい人に積極的に任せる環境なので、自分なりに考えて提案したことが認められ、責任を持って役割を担うのが嬉しいし、それが会社にとって、いいかたちで動いていくことが手応えややりがいにつながっています。

いつか家具職人と名乗れる日まで

いつか家具職人と名乗れる日まで

いろいろなかたちで自分の力や経験を活かし、それが会社を盛り上げていくことにつながっていけばいいなと思います。仕事については、自分が手がけている椅子をより完璧なものにするために、もっと道具を使いこなせるようになりたい。手道具を使って作り出すので、微細な曲線や手触り、細かい角度など、その手仕事の積み重ねが生み出す感触、座り心地は、決して機械製造では表現できません。自分が惚れ込んで入ったKOMA、代表の下で、もっと技術を磨き、道具が使いこなせるようになって、いつか家具職人です、と胸を張って言えるようになるのが目標です。手に職をつけたいと思ったのも、会社員では満足できなかったのも、そこに理由があるので、一人前の家具職人になれたら、それがいちばんだと思います。

手作業で作る椅子は、機械で作る大量生産品と何が違う?

椅子というのは、人の身体に触れる部分が、家具の中で最も多いのが特徴です。体重も支えているので、身体に合わせることが重要で、そうなると、人の身体は角張ったところがないため、椅子の形状も、必然的に丸くなります。KOMAの椅子が曲線的なのは、我々作り手がそういう形にしたいからではなく、座り心地の良さをデザインした結果、自然と、この形状になったものです。座るための道具だからこそ、座り心地が大切で、削る作業も、何ミリ削るという決まりがあるわけではなく、手の感覚の中に自ずと答えがある。その答えがわかる人間だけが、当社では仕上げ作業を担うことができます。

手作業で作る椅子は、機械で作る大量生産品と何が違う?KOMA株式会社 代表取締役 家具職人
松岡 茂樹さん
社名 株式会社KOMA
本社所在地 東京都杉並区上荻1-24-10 1F
連絡先 TEL: 03-6383-5585
会社概要 家具製作・家具デザイン
ホームページ KOMA株式会社のHPへ

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