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着る人が、新しい価値を発見するような服づくりをめざして catch
#114

ファッションデザイナー

着る人が、新しい価値を発見するような服づくりをめざして

URUH/デザイナー
大森 花奈子さん

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私たちが身につける衣服の形や色、素材、その時々の流行などを踏まえ、トータルな視点でデザインを考え、服を創り上げる、ファッションデザイナー。暮らしに欠かせない洋服づくりを手がけるファッションデザイナーの仕事について、アパレルブランド「URUH」のデザイナー・大森花奈子さんに伺いました。

幼い頃からの夢

幼い頃からの夢

家小学生の頃、絵を描くのが好きで、リビングでよく女の子の絵を描いていました。ある時、女の子よりも着ている服を描くのが好きだと母に話したら、「デザイナーという職業があるよ」といわれ、そこで初めてファッションデザイナーが将来の目標になりました。本格的に被服の勉強を始めたのは、美大のファッション科に進んでから。基本的なパターンと服づくりのリサーチ方法などを学び、卒業後に渡英。高校時代からUKパンクの音楽にハマっていたので、パリでもニューヨークでもなく、ロンドン一択でした。メゾンブランドでインターンとして働く機会を得て、ロンドンコレクションのショーの手伝いをはじめ、さまざまなコレクションの制作に携わりました。その後、「サヴィル・ロウ」という伝統的な高級紳士服店が集まるロンドンの通りで日本人テーラーの方と出会い、その手伝いをしながら、本格的な服づくりを学びました。帰国後、アパレル会社に就職、モード系ドメスティックブランドの企画に携わった後、フリーとなり、さまざまなブランドで企画デザイナーとして経験を積みました。

素材の素晴らしさを知る

素材の素晴らしさを知る

フリーのデザイナーとして活動していた時に、地方の織物工場や生地職人を訪ね、見学させてもらう機会がありました。通常、アパレル会社にいると、商社などを介して素材を仕入れるため、織物や生地がどのようにして作られ、服づくりとどうつながるのかを知る機会がなく、産地やそれを手掛ける職人の方との接点もありませんでした。職人の技と作業現場を初めて見て、その一つ一つの工程に卓越した技術と意味があることを知り、とても刺激になりました。すべてが誰かの手で生み出されるものであり、お米や野菜が産地と生産者によって違いがあるように、織物や生地などの素材も生産地と手がける職人によってさまざま。そこから作り手の存在を強く意識するようになりました。伝統的な手仕事から生み出される素材の素晴らしさに触れたことが、自分のやりたいこととつながり、織物や生地の可能性を引き出す服づくりができないかと考え、ブランドを立ち上げました。

人の心の動きを、形にする

人の心の動きを、形にする

私の服づくりにおいて、コンセプトやインスピレーションの源になるのは、人のエモーショナルな部分です。普段の生活や街中で感じた人の感情的な要素や雰囲気など、心の動きとして見えるものをピックアップして、そこからテーマを導き出し、服という物理的な表現に落とし込みます。日々感じたこと、思ったことを常に書き留めているので、コンセプトやテーマを決めるのは早いのですが、そこからデザインにするまでは試行錯誤を繰り返します。1シーズンのコレクションは、6型。コンセプトやテーマをそれぞれのデザインに凝縮して表現するのに、半年〜1年弱かかります。アート作品ではないので、着用してカワイイと思ってもらえるものを目指しますが、最初から洋服のデザインを考えるわけではありません。コンセプトを色や形として捉え、手描きのイラストを描いては消す作業を繰り返しながら、自分のイメージを手繰り寄せます。何も決まっていない真っ白な状態でデザインと向き合っている時がいちばんワクワクします。

価値観の違いを超えて

価値観の違いを超えて

世の中に服が溢れる中、私たちのブランドは、フルコーディネートでアイテムを揃えるのではなく、着る人が自分の感性でアレンジし、他のブランドと組み合わせて自由にコーディネートできる服を提案しています。人によって価値観、カワイイと感じる基準はさまざま。それを否定することなく、その多様な価値観を大切にするよう心がけています。価値観の違いを超えて、美しく素敵なもの、カワイイと思ってもらえるものを提案するのは難しいことですが、新しい価値や自分なりの表現を発見してほしいし、そういう服を作っていきたいと思います。

好きを、軸に

好きを、軸に

自分の中にある「好き」という感覚は、表現の核となるものです。芯がなければ、表現で人の心を動かすことはできません。そこはブレないものとして持っており、常に仕事とつながっています。デザイナーとして服という表現に自分の思いを込められるのは、この仕事のいちばんの魅力。でも、もっと大きな視点でいえば、洋服は、それを身につけることで姿勢や歩き方、意識が変わり、自信を与えてくれるものです。その人の日常の心の動きに、新しい何かをプラスできるような服を提案するのがファッションデザイナーであり、素敵な仕事だと思っています。

自身が選ぶ、服

自分にとって黒い服は気分が上がり、カッコよくなれると思うので、普段着はモノトーンのコーディネートです。素材感のあるものが好きで、服を選ぶ時はネットではなく、店舗に行きます。たくさん買うわけではないし、買うと長く着用します。中学時代に購入した服が今も活躍しています。

自身が選ぶ、服
ブランド名 URUH
ホームページ URUHのHPへ

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