東京都立蔵前工科高等学校の機械科ロボティクスコースで学ぶ2年生に密着し、学校での学びの様子やインターンシップで企業の製造現場を体験する姿などをレポート。ものづくりの道を目指す、川端洸太郎さん、武石虎輝(たいが)さん、根本雄大さんの3名のリアルな日常を4回にわたってお伝えするよ。
優秀な人材を輩出してきた名門校
東京都立蔵前工科高等学校は、1924(大正13)年の創立から100年を超える歴史と伝統のある工業系高校。卒業生の多くが産業界を担う優秀な人材として活躍している名門校なんだ。現在、機械科、電気科、建築科、設備工業科の4つの専門学科を設置し、各分野のマイスターを招き、技能検定や高校生ものづくりコンテストに向けた技術指導、各種実習による体験など、特色のある科目を多数設けているよ。また、高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)採択校として、ICTを活用した文理横断的・探究的な学びを強化し、デジタルとリアルを融合した教育に取り組んでいるんだ。さらに、海外学校間交流推進校として、生徒の豊かな国際感覚を養うよう努めるとともに、生徒の海外派遣研修を推奨するなど、グローバルスペシャリストの育成を実践しているよ。
ロボティクスコースとは
ロボティクスコースは、2023(令和5)年に機械科に新設されたコース。機械科は、機械コースとロボティクスコースの2コース制で、1年次は共通履修により、機械・ロボットに関する基礎を学ぶ。2年次からは、それぞれの将来の志望に応じてコースを選択。機械コースは、ものづくりに必要な知識・技能として設計・製図・製作・制御について実習や座学を通じて習得し、旋盤や溶接などの生産現場を担う人材の育成を目指す。一方、ロボティクスコースは、ロボットSier(ロボットシステムインテグレーター)と呼ばれる産業用ロボットのシステムを担うエンジニアの育成を目指し、産業用ロボットを中心に、その取り扱いや安全教育をはじめ、ロボットシステムの構築に必要な知識・技能を身につける。
ロボットアーム一人1台完備
ロボティクスコースでは、教育用4軸多関節ロボット「DOBOT Magician」というボットアームを一人1台で実習が可能な環境を完備し、実習を通じてロボットの基本的なプログラミングや操作方法などの学習の他に、ロボット周辺機器の制御の学習として、シーケンス制御(※)などを学ぶよ。学校選定設定科目として設置された「ロボティクス技術」では、ロボットの機構やその教示、ロボットシステム、安全性について座学で学ぶんだ。実技中心のカリキュラム構成で、製造現場の実際に即した対応力を身につけることができるので、各種関連資格の取得はもちろん、就職希望者の内定率100%という高い就職実績にもつながっているよ。
※シーケンス制御:設定した手順や順序に従って機械や装置を動作させる制御方法
川端 洸太郎さん
プログラミングに興味を持って
川端さんが蔵前工科高等学校に進学した理由は、就職率の高さ。機械科を選んだのは、ものづくりが好きだったからだそうだよ。
「子供の頃にハマったゲームがどうやって作られているのかが知りたくて、プログラミングに興味を持つようになり、ロボティクスコースに進みました。今、プログラミングやシーケンス制御を学んでいて、好きな科目は、“ロボティクス技術”。自分で動きを考え、プログラムで指示をすると、その通りの動きが再現されて、そこがすごく面白いです。」
武石 虎輝さん
実習を通じて成長を実感
武石さんは、小さい頃からプラモデルなど、手先を使う細かい作業が好きだったそうだよ。
「壊れたゲーム機を自分で修理したり、祖母の家のコンセントにTVコードを配線したり、そういう作業が得意だったので工科高校に進みました。」
家電製品など、便利なものに対する興味から機械科を選択。2年次に新設されたロボティクスコースが面白そうなので選んだそうだよ。好きな科目は実習。
「自分が好きなのは、“PLC (Programmable logic controller)実習”。ロボットだけでなく、周辺装置や機械の動きを制御するプログラムの基礎を学ぶ実習ですが、以前受講したシーケンス実習の時は、シーケンス図の意味が全く理解できなかったのですが、PLC実習を通じて、システムの処理プロセスを時系列で表した図の内容が理解できるようになり、自分の成長を実感できました。」
根本 雄大さん
日常を見る視点の変化
根本さんは、小学生の頃、自分の進路を考え、今まで学んできたことの延長線ではなく、もっと違うことが学びたいと思ったそうだよ。中学生の時、ゲームをきっかけにPCに興味を持つようになり、好きなものづくりが学べる工科高校に進学。実習をきっかけに制御の面白さを知り、ロボティクスコースを選んだんだって。
「プログラミングで動きを考え、自分の思い通りに動かし、制御するのがすごく面白い。普通科目では、歴史の授業が好きです。もともと歴史嫌いでしたが、中学生の時に、Googleマップを見て場所を当てるゲームにハマったことで、世界の国々やその歴史に興味を持つようになりました。普通科とは違う分野を学ぶことで、日常を見る視点が変わりました。専門性が身につくことで、世の中を見る見方が広がったように感じます。」
次回は、いよいよ企業の製造現場で仕事の実際を体験するインターンシップの様子をお伝えするね。

| 学校名 | 東京都立蔵前工科高等学校 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都台東区蔵前1-3-57 |
| 連絡先 | 03-3862-4488 |
| ホームページ | 東京都立蔵前工科高等学校のHPへ |
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