家庭用ゲーム機をはじめ、PC、タブレット、スマートフォンなどのオンラインゲーム、さらにVR(Virtual Reality:仮想現実)ゲーム、スポーツ競技としてのeスポーツの登場など、ゲーム業界は今、世界的な規模で盛り上がりをみせています。その最前線で、ゲームプログラマーとしてスマートフォンゲームの開発に携わる株式会社コロプラの鈴木翔斗さんにお話を伺いました。
ゲームの世界へ、一直線
昔から何かをつくることに没頭している時間が好きで、ものづくりの仕事に就きたいと漠然と思っていました。高校で進路を考えた時、ゲームに熱中していたこともあって、軽い気持ちでゲームの世界に進んでみようと思い、専門学校で4年間、実践的なゲームづくりを学び、好きなゲームタイトルの開発をしている今の会社に入社しました。 ゲーム制作では、いろいろな職種の人たちが関わります。ゲームの世界観や構想を考える人、登場するキャラクターや背景などをデザインする人、音楽やBGMを作曲する人など、規模にもよりますが、50人超、多い場合は、100人規模の開発もあります。その中で、ゲームプログラマーは、プログラミングによってそれぞれの要素を一本のコンテンツとしてまとめ上げ、実際にユーザーさまに遊んでもらえる形にしていくのが仕事です。
いつも元気に
いろいろな人と連携しながら進めていく仕事なので、“常に元気でいる”ことをモットーにしています。一般的なプログラマーのイメージっぽくないと思いますが、自分が常に元気でハキハキしていれば、“この人は、やる気がある” “安心感がある” “仕事を任せられるな”と思ってもらえるし、みんなには話しづらいアイデアの相談でも気軽に話してもらえるなど、いいかたちで仕事につながる可能性もあると思うので、常に元気で話しかけやすい雰囲気づくりを心がけています。
ユーザーさまの声がヒントに
今は運用タイトルのエンジニア担当として、リリースされたゲームに新しい機能やキャラクターを加えたり、UI(ユーザーインタフェース:操作画面や操作方法)をアップデートしたりする作業に携わっています。スマートフォンゲームの場合、更新頻度が高く、ゲームを長く楽しんでもらうためには、新しい要素をどんどん追加していかなければなりません。運用にあたっては、ユーザーさまとのコミュニケーションが重要になります。特にSNSには、ゲームに関する感想や意見がすぐにアップされるので、その反応を見て、都度、ゲームに反映できるのは、この仕事の面白さでもあります。もちろん良い感想ばかりではありませんが、高い評価をもらえば、やる気につながりますし、何よりユーザーさまから寄せられる声の中に、いろいろな気づきが詰まっていて、それがゲームの次のステップに向けたヒントにもなります。
新たな挑戦が、自信につながっていく
大勢の人に楽しんでもらうゲームをつくり、それをプレイしたユーザーさまからダイレクトに反応をもらえるというのは、なかなか他の仕事では得られない経験だと思います。そこから見えてきた課題と向き合いながら、新しいことに挑戦し、自分の中のできることが徐々に増えていくと、それが自信につながります。以前は、経験したことのない問題に直面すると、先輩に頼ってしまうことが多かったのですが、今はこれまでの失敗や経験を生かして自分なりに考えることで、道筋が見えるようになり、自力で解決できることが多くなりました。こうした自身の成長を日々実感できるのは、やはりプログラマーという仕事ならではの魅力だと感じます。技術的にも知識的にも、まだまだ周りの先輩たちには及びませんが、早く追いつけるよう努力し、いずれは新しいゲームの開発に一から携わってみたいです。
好きという気持ちを、いつまでも大切に
高校生の頃に熱中していたゲームがきっかけでこの世界を目指し、しかも、好きだったゲームタイトルを開発した会社に入り、今度は自分がそのゲームを運用する立場になれたというのは、とてもラッキーなことだと思います。好きなことを仕事にして、それを続けていくのは、なかなか難しいことです。実際、仕事として始めてみると、好きだったことがそれほどでもなくなってしまったという人もいます。でも最初は、“好き”という気持ちがきっかけだったはずで、その気持ちを大切にして、何をする時が楽しくて、どこに達成感があるのかということを時々、思い出しながら、好きなことは諦めずに続けてほしいと思います。 私自身は今3年目ですが、いずれはチームリーダーとしてプログラマーをまとめる立場になることを目指しています。そのために新しいプログラミング言語へのチャレンジや専門知識を身につけつつ、“常に元気でいる”ことで、技術と人間性の両面を磨いていきたいと思います。
プログラマーの天敵は、バグ?
仕事をする上で、常にバグ(※)を警戒しながら開発に取り組んでいるので、普段遊んでいるゲームでバグを発見すると、原因が気になってゲームに集中できなくなることもあります。ゲーム制作は共同作業なので、どんなに気をつけていても、それぞれの作業が組み合わさるところで予想外のバグが発生しがちです。昔は、ゲーム中にバグを見つけると不満に思うこともありましたが、今は事情がわかるので寛容になりました。
※バグ/プログラムの誤りや欠陥を表す用語として使われる。
社名 | 株式会社コロプラ |
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本社所在地 | 東京都港区赤坂9-7-2ミッドタウン・イースト6F |
TEL | 042-377-6581 |
主な業務内容 | ・スマートフォンアプリを中心とした国内・海外向けモバイルゲームサービスの提供 ・VR(仮想現実)デバイス向けサービスの提供 ・国内外の未上場企業への投資およびファンド運用 |
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