• HOME
  • 特集記事
  • 学校給食環境を整え、子供たちの食と笑顔を支える。
学校給食環境を整え、子供たちの食と笑顔を支える。 catch
#67

厨房設備施工

学校給食環境を整え、子供たちの食と笑顔を支える。

新日本厨機株式会社 首都圏営業所
営業2課主任 森田 貴之さん

動画を見る

育ち盛りの子供たちの健やかな成長を支えるため、学校給食はとても大切な役割を担っています。安心・安全・快適な学校給食環境の実現を目指し、調理機器や備品の提供、厨房設備の設計・施工を担う新日本厨機株式会社で厨房設備施工技能士として活躍されている森田貴之さんにお話を伺いました。

家電から食を支える世界へ

家電から食を支える世界へ

家電好きだったことから、新卒で大手家電量販店に入社し、5年程、冷蔵庫や洗濯機、コンロ、食器洗浄機などの白物家電の販売を担当していました。大学で食品加工を学んだので、食品メーカーなどで働く友人が多く、食に関連した仕事に関心を持つようになり、今の会社に転職しました。当社では、主に学校の給食室向けの調理機器として冷蔵庫やガス回転釜、炊飯器をはじめ、業務用の厨房設備全般を扱っており、自治体を通じて、各学校の給食提供数や設置環境に応じた最適のプランを提案し、年間300件ほどの改修工事や機器の入れ替えに対応しています。

安心・安全・快適な給食のために

安心・安全・快適な給食のために

給食関連の厨房設備の導入は行政が窓口となり、履行期限内に確実に納品を完了しなければなりません。事前に現場に足を運び、建物の状況や設置環境を自分の目でしっかり見極め、不安要素を完全に払拭した上で対応するよう心がけています。配管の位置、扉の開き等によって設置困難な場所があり、見落としやミスがないよう自らマニュアル化して、電気、ガス、給排水の接続など、見るべきポイント、確認事項は全て把握し、現場環境に応じた最適な機器・設備の選定を行います。搬入時の立ち合いから、納入後の機器・設備の取扱説明、アフターサポートまで、給食室で機器を扱う方が安心・安全な給食が提供できるよう、しっかり対応します。

空間を把握する力

空間を把握する力

搬入に際しては、下見をして扉や通路の状況を確認し、機器や設備のサイズを正確に把握していても、実際に運び込んでみると、入り口を通らない、通路を曲がれないといったことが起こります。その場合は、ドアを外したり、機械や設備を分解したりするなど、現場で対応することもあります。実寸だけでなく、空間として、その場を把握し判断する能力が求められるので、経験を積むほど、現場を見極める精度は上がります。

つながりが広がっていく

つながりが広がっていく

小規模の機器入れ替えから大規模改修まで案件に応じて、4〜16名くらいの人員が関わります。厨房機器以外に、空調や給排水、ガス・電気といった関連設備の専門業者とやり取りすることも多く、関わる人が増えれば、その分、仕事に感じる手応えも大きくなります。一緒に仕事をすることで、関連分野の知識が増え、人脈も広がっていくので、そうした人のつながりやそこで生まれる関係性が、この仕事の魅力の一つだと思います。一昨年、業務用厨房に関する民間資格である日本厨房工業会の厨房設備士2級を取得しました。職長や主任技術者として現場に立つには、厨房機器の生産設備施工、保守・衛生管理など、広範囲な専門知識を有すると認められるこの資格が必要です。資格を取得したことで、現場でお客様に直接お話する機会も増えました。お客様の自身に対する見え方が変わり、資格が知識・技能の裏付けとなり、信頼につながっているように感じます。

現場の声に喜びを感じて

現場の声に喜びを感じて

この仕事は、実際に現場を見て確認し、疑問点を調べながら解決していく仕事です。一つ一つ課題をクリアし、お客様のニーズや環境に合った機器・設備を提供する、そのプロセスを楽しむことできる人には、大きなやりがいが感じられる仕事だと思います。それぞれの現場で得た知識や経験を積み重ねることが、自分の成長につながり、いいものを造れば、給食室で働く人たちからすごく喜ばれます。そういう現場で使っている人の声が直接聞けることが、いちばん嬉しいし、モチベーションになります。子供たちの日々の笑顔のために、現場の人たちに納得してもらえる最良の給食環境を提供していきたいと思います。

給食設備は進化している!

給食室は温度25度以下、湿度80%以下の環境下での作業が定められており、汚染エリア、非汚染エリア、清浄エリア、配膳エリアと作業区域が分かれています。最近の給食設備は、ウェット式からドライ式へと進化しており、菌の繁殖を抑えるため、なるべく水気を抑え、水気を飛ばさないよう衛生的に配慮されたドライ仕様になっています。特に流し台は、シンクに流れた水が外に跳ねない、跳ねても周りに飛散しないように水切り、水返し(リブ:シンク内の突起)が備えられています。電気・ガスなどの熱源も、できる限り外部に熱を放射しない機器が主流です。

給食設備は進化している!
社名 新日本厨機株式会社
本社所在地 東京都大田区蒲田本町1-4-1
TEL 03-3734-8171
主な業務内容 業務用厨房機器の製造・販売及び設計施工。(学校給食・保育園・老健施設・社員食堂)
ホームページ 新日本厨機株式会社のホームページへ

#動画で見る

#バックナンバー

保護中: 匠の技に触れ、ものづくりの世界を体感する、伝統と革新の祭典!(後編)#80

保護中: 匠の技に触れ、ものづくりの世界を体感する、伝統と革新の祭典!(後編)

日本のものづくりを支えてきた伝統的な匠の技と最先端のものづくり技術が集まる一大イベント「ものづくり・匠の技の祭典2024」。今回は大勢の来場者で賑わった出展ブースの様子をお伝えするね。体験プログラムや…

詳しくはこちら

保護中: 匠の技に触れ、ものづくりの世界を体感する、伝統と革新の祭典!(中編)#79

保護中: 匠の技に触れ、ものづくりの世界を体感する、伝統と革新の祭典!(中編)

日本のものづくりを支えてきた伝統的な匠の技と最先端のものづくり技術が集まる一大イベント「ものづくり・匠の技の祭典2024」。今回は、匠たちが卓越した技を披露したスペシャルステージの様子をお伝えするね。…

詳しくはこちら

保護中: 匠の技に触れ、ものづくりの世界を体感する、伝統と革新の祭典!(前編)#78

保護中: 匠の技に触れ、ものづくりの世界を体感する、伝統と革新の祭典!(前編)

日本のものづくりを支えてきた伝統的な匠の技と最先端のものづくり技術が集まる一大イベント「ものづくり・匠の技の祭典2024」が東京国際フォーラムで開催されたよ。8月2〜4日までの3日間で、なんと3万6千…

詳しくはこちら

手仕事が生む、 一生ものの履き心地。#77

手仕事が生む、 一生ものの履き心地。

さまざまな工程を経てつくられる、革靴。デザイン・設計、木型づくり、パーツの型紙づくり、皮革の裁断、縫製、吊り込み、底付け、仕上げといったそれぞれの工程では、高い技能が求められます。紳士靴製造を手がける…

詳しくはこちら

重機を自在に操り、安全第一で強固な地盤づくりに貢献。#76

重機を自在に操り、安全第一で強固な地盤づくりに貢献。

建設工事の現場でフォークリフトやクレーン車、ブルドーザーといった大型の機械を操作する、重機オペレーター。建物や道路などの構造物をつくるのに適した地盤を造成するための地盤改良を手がける、株式会社不動テト…

詳しくはこちら

生地の美しさと日々向き合い、伝統を次につなぐ。#75

生地の美しさと日々向き合い、伝統を次につなぐ。

南蛮船の渡来と共に日本にもたらされた「更紗」が、江戸で伝統的な型染めと出会い、独特の渋みのある色合いへと進化した「江戸更紗」。この地で100年続く型染め屋として、江戸染色の多彩な技法を受け継ぎ、その魅…

詳しくはこちら

目に見えないところで、世の中を支える仕事。#74

目に見えないところで、世の中を支える仕事。

プラスチック材料を加熱して溶かし、金型に流し込んで部品を成形する、プラスチック成形。産業機器や工作機械、医療機器など、社会を支える重要な分野で利用されているさまざまなプラスチック部品を手がける有限会社…

詳しくはこちら

自分が納得できるか。そこを基準に、技能を突き詰めていく。#73

自分が納得できるか。そこを基準に、技能を突き詰めていく。

厚生労働省では、年に一度、卓越した技能を持ち、その道の第一人者とされる技能者の方々を「卓越した技能者(現代の名工)」として表彰しています。伝統木造住宅、社寺建築等に携わり、技能グランプリで金賞を受賞す…

詳しくはこちら
  • はたらくネット
  • ものづくり・匠と技の祭典2023
  • 東京マイスター
  • 技のとびら
  • 東京都職業能力開発協会
  • 中央職業能力開発協会
TOPに戻る
TOPに戻る2