2022年11月4日(金)〜7日(月)、全国から技能者が集まり、各分野の技能レベル日本一を競う「第60回技能五輪全国大会/第42回全国アビリンピック(全国障害者技能競技大会)」が幕張メッセをメイン会場に開催されたよ!今回は障害のある選手が日頃培った技能を競い合う「第42回全国アビリンピック(全国障害者技能競技大会)」の白熱した闘いの様子を、わざねこがお届けするね!
アビリンピックとは
正式名称は「全国障害者技能競技大会」。アビリンピック(ABILYMPICS)は、「ABILITY:能力」と「OLYMPICS:オリンピック」を組み合わせた愛称なんだ。障害のある方々が日頃培ってきた技能を競い合うことで、職業能力の向上を図り、障害者雇用に対する理解を広く社会に深め、雇用の促進を図ることを目的としているんだ。今回、実施競技は全25種目で362名の選手が参加、それぞれの技能を競い合ったよ。
作業効率やマナーを含めた清掃テクニック〜ビルクリーニング〜
ビルクリーニングは、会場内に設置された模擬オフィスで、ビルクリーニングの基本的な動作・作業を効率的な動線で手際よく進める競技。課題1では、制限時間内に事務所内のカーペット床の清掃を行い、課題2では、弾性床と机上拭きの競技を制限時間内で競う。ごみの取り残しや拭きムラがないように仕上げる確実な清掃テクニックはもちろん、作業効率やマナー、安全な作業進行も評価対象になるんだ。選手たちの礼儀正しい態度や無駄のない作業、そして、リズミカルでキレの良い動きが見ていてすごく気持ちよく、清々しさを感じたよ。
デザイン、企画力、データ作成技能でポスター制作に挑む〜DTP〜
「Desktop Publishing」の略であるDTPとは、パソコンを使って印刷物のデザインや印刷用のデータを作成する技能。競技は、地方自治体によるUターン・Iターン促進のための2種類のポスター制作に取り組むのが課題。選手たちは、事前に公表された課題に対し、どのようなアピールがそれぞれのターゲットに最適なのかを考え、あらかじめ用意した写真データなどを活用しながら、会場で作品づくりに取り組み、構想したデザイン案を創り上げていく。DTP技能者には、デザインの基本となる色彩やレイアウト、フォントや文字組みをはじめとする基本技術はもちろん、見る人の心に訴える効果的なデザイン、ポスターとして表現するための企画力や創造性、そして実際のデータ作成能力など、総合的な技能・知識が求められるんだ。それぞれの作品には、テーマに対する考え方が表れていたよ。
繊細な手先の技能が生む、爪先のアート作品〜ネイル施術〜
ネイル施術は、ネイルの基本技術やアート性などのテクニックを競う競技。ネイルケアとカラーリングの技術を競う課題1では、爪の長さや形、表面を整え、キューティクルのお手入れ、カラーリングによって健康で美しい爪と指を保つためのマニュキュアサービスの基本技術、課題2のネイルチップアートでは、ネイルアートの基本技術を使ってネイルチップにアートを施す技能で競うんだ。爪というとても小さな空間をケアし、そこにアートを描く、緻密で繊細な仕事。テーマに応じた作品を表現していく、その細やかな手先の動きと技術、それぞれの芸術性にはとても驚かされたよ。
作業の進め方にあらわれる個性〜製品パッキング〜
物流工程の一端を担う荷造り・包装などの製品パッキングは、商品梱包に必要不可欠な化粧箱、梱包緩衝材の組み立てと、組み込み商品の包装・梱包作業を行い、スピードと正確な仕上がりを競う競技なんだ。2種類の異なる緩衝材をそれぞれ5個ずつ組み立てて、紐で結束する課題1では、緩衝材の仕上がりに加え、結束時の紐の位置や強度、緩衝材の並び、向き、結束方法などが評価ポイントになるんだ。商品を使って実際の梱包作業を行う課題2は、お客様に商品を届ける最後の工程として、小箱・中箱・化粧箱を組み立てて、外箱に緩衝材を組み込んで化粧箱を固定するセットアップ梱包4箱分の梱包作業を60分以内で仕上げなければならない。決められた商品がちゃんとセットされているか、お客様に届いた時の見栄えも評価の重要なポイント。より早く、向きや数量を間違えず、正確な作業をするには、常に工夫と改善が必要なんだって。すごいスピードで次々と組み立てていく人もいれば、一つ一つの作業を慎重かつ丁寧に仕上げながら、確実に進めていく人もいて、選手それぞれの個性が作業にあらわれているのがとても印象的だったよ。
今年の全国アビリンピックでも、東京都代表の選手たちが大活躍!14種目に17名が出場し、金賞1名、銀賞5名、銅賞1名という結果だったんだ!
日々経験を積み重ね、磨き上げた技能を存分に発揮し、全力で取り組んでいる全国の選手の姿に、わざねこは感動!みんな、とても素敵だったよ。来年の大会も、今から楽しみ!