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技術は、自身を支える力。<br> 一生残るものとして、<br> 決して裏切らない。
#21

職業訓練

技術は、自身を支える力。
一生残るものとして、
決して裏切らない。

東京都立城東職業能力開発センター
川本 勝己 統括課長代理
山田 一郎 先生

ものづくりの仕事に興味はあるけど、何から始めればいいんだろう… 自分にはどんなことが合っているのかな? そんな仕事探しや就職に関するギモンをお持ちの方も多いはず。そこで今回は、就職に必要な知識・技能を学べる職業訓練と、さまざまなものづくりの作業体験を通じて興味や適性を見つけ、就職につなぐ「ジョブセレクト科」について、東京都が運営する職業訓練校の一つ、東京都立城東職業能力開発センターでお話を伺いました。

東京都立城東職業能力開発センター 訓練課 川本 勝己 統括課長代理の画像
東京都立城東職業能力開発センター 訓練課
川本 勝己 統括課長代理

就職に必要な知識・技能を習得する、職業訓練

職業訓練では、就職に必要な知識・技能を学び、さまざまな職業分野で求められる基本的なスキルを身につけることができます。職業訓練を受けられる施設があることを知らない人が多く、ハローワークで職探しをする際に説明を受けたのがきっかけで入校するケースがほとんどです。東京都では104科目の職業訓練を実施しており、多様な科目の中から、希望や適性で選ぶことができます。公の機関なので施設や設備が充実しており、授業料が無料または少額なのも大きなメリットです。受講中は働いて生活費を稼ぐことが難しいため、訓練給付金などの補助を受けながら、生活に不安を覚えることなく、安心して学べるようになっています。

ものづくりの面白さは、仕事につながっているのイメージ画像

ものづくりの面白さは、仕事につながっている

今、ものづくり分野は人手不足で、特に当センターのある城東地区は、電気工事、建築関連の就職先が多いことから、電気系、建築系、機械系、介護系の職業訓練に力を入れています。技術を習得して就職するための学校なので、未経験の人に対して、基礎的な知識や技術を身につけさせ、資格取得なども支援しながら就職までを一貫してサポートしています。適性や技能を備えた人と、人材を求めているものづくり企業の橋渡しをするのも、私たちの大切な役割です。

当センターは、女性の受講者が多いのも特徴です。女性に人気の高いファッション系の「アパレルパタンナー科」や医療・介護事務に就くための「介護福祉用具科」などを設置しています。また、建築系でも、左官・タイル・内装などの建築仕上施工の知識と技能を学ぶ「住宅内外装仕上科」は、3〜5割が女性です。屋内に立ち入る作業の場合、女性の職人へのニーズも高く、女性の専属チームを設けている建築会社もあり、女性の活躍が進んできています。
ものづくり分野というのは、技術を探求する面白さがあり、魅力的で奥深い世界です。腕に技があるのは大きな強み。長く仕事を続けられるのはもちろん、転職にも有利です。就業経験の少ない若い人たちでも、技能や資格があれば、就職しやすく、条件もよくなります。職業訓練を利用して、積極的にものづくりの分野にアプローチしてほしいですね。

ジョブセレクト科 山田 一郎 先生のお写真東京都立城東職業能力開発センター
ジョブセレクト科
山田 一郎 先生

最初の一歩を踏み出す、チャレンジコースとして

「ジョブセレクト科」は、就職に向けて何かを始めたいという若い人を対象に、2ヵ月というチャレンジしやすい訓練期間で、製造業や施工業の代表的な作業を経験できるコースです。最初の1ヵ月は、機械・建築・電気・設備・塗装・介護などの実習を中心に、基本作業をひと通り体験します。訓練生活に慣れた2ヵ月目は、ビジネスマナーや文書作成、パソコンの基礎、電話対応など、社会人としての基本を学びます。 “自分探し”をテーマに、就職に向けた土台づくりをするのが目的で、ジョブセレクト科修了後、特定分野の技能をより深く習得したい場合は、東京都で実施する他の職業訓練に応募することもできます。実際、約7割の人が進みたい分野を見つけ、次の訓練に進んでいます。なかには、ここでいろいろ経験したけれど、別の道で頑張っている人もいます。体験したからこそ、自分の道を決められたわけで、進むべき道を見つけ、チャレンジに向けたひと押しをするのがジョブセレクト科の役割です。

ジョブセレクト科 訓練の流れ

ジョブセレクト科 訓練の流れの画像

自分と向き合うことで、見えてくるものの画像

自分と向き合うことで、見えてくるもの

授業では、その日に経験したことの振り返りを大切にしています。楽しかったか・つまらなかったか・難しかったか・なぜ、そう感じたか、を振り返り、記録します。自分自身と向き合う時間を積み重ねることで、自分の適性や興味をしっかり見つめ、確実な進路選択につなげていきます。学校に通うのが苦手だった人でも、実際に手を動かして学ぶ面白さに目覚め、自分の新たな一面を発見したことで、毎日、ここに来るのが楽しみになったという人もいます。

技術は、一生の宝

技術は、ものづくりをする中で初めて見えてくるものです。自分の成長が実感しやすく、周りから評価されることで、自信にもつながります。そこがものづくりの魅力であり、身につけた技術は一生の宝です。自分がやりたいと決めて、長い時間かけた経験というのは、身体に染み込んでいます。何か一つ、技術があれば、それは一生残るものとして、決して自分を裏切ることはありません。ジョブセレクト科の作業経験も、たった2日でも自分で体験したことは、大きな一歩に変わります。夢中になって、あっという間に時間が経ってしまう、そんな楽しい毎日につながる“宝物”を、ぜひここで見つけてください。

東京都立城東職業能力開発センターとは

東京都立城東職業能力開発センターは、城東地域の産業ニーズを踏まえ、ものづくり系と施設・設備系を中心に13の訓練科目を設置しています。機械系の溶接科や建築系の住宅内外装仕上科、ファッション系のアパレルパタンナー科などのほか、若者を対象にしたU-30トータルペイント科やジョブセレクト科などがあります。

東京都立城東職業能力開発センターの画像
学校名 東京都立城東職業能力開発センター
学校所在地 東京都足立区綾瀬5丁目6-1
連絡先 TEL: 03-3605-6140
ホームページ 東京都立城東職業能力開発センターのHPへ

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